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官僚国家日本の正体
日本の借金時計
順次コラムを追加して参りますのでご高覧ください!!

参考リンク:特別会計への道案内
        だれも知らない日本国の裏帳簿
        故 石井紘基氏のホームページ
        構造改革のための25のプログラム
        特別会計の整理合理化
  日本社会の問題の本質「官民格差」が拡大している
  財投融資先の財務状況−国の融資は無事に返済されるか−


はじめに
 与党惨敗となった2007年参議院選挙、小泉構造改革の行き過ぎが原因だとか、生活者の声にもっと耳を傾けるべきだったとか、反省点は、たくさんあるが、政治というものが、どこまで、権力構造にメスをいれることができるのか、私は、本当のところ疑問点がたくさんある。
 市政改革の中でも、無力さを感じることが多々あるが、ことの根源は、あくまでも国政にその原因をもとめなければ、本当の改革をなしえることは、難しい。徐々にではあるが、地方に財政的な面での移管作業が進められているものの、決してドラスティックなものではなく、しっかりと中央官僚が手はずを整え、自らの既得権益を守りながら、ことを進めているのは明らかで、選挙が目的化している日本の政治家は、支持者のご機嫌取りには熱心だが、彼ら官僚の手の内には、ほとんど感心がない。本当になめられたものだと思うのは私だけなのだろうか。
 確かに、有権者にも問題はあるだろう。長年培われた日本の政治風土と有権者との関係。しかしながら、外国人から見たときに、そのジャパニーズスタンダードは、本来の民主主義の理念から懸け離れ、公共の福祉ではなく、政治を私的利用に使い回してきたつけが大きく回ってきていることに、誰も気づかないのは不幸なことであると実感している。
 私自身の研鑽のためにも、日本政府の財政状況が、いかに世界の常識から外れているのか、また、日本の経済成長がいかに虚構のものであったかということを解き明かすとともに、小泉首相が始めた構造改革の流れを持続させ、官僚国家日本の解体を進めなければ、経済破綻、福祉破綻は免れないということを皆さんに知っててもらいたいという気持ちで、レポートをまとめさせていただこうと思っております。
日本の予算は、おかしくないか。
 平成19年度の予算は、財務省の資料によると一般会計の歳入が約83兆円。特別会計の歳入が389兆円となっている。単純に合計すると、472兆円だが、うち重複額が138兆円、また、控除額100兆円があるので、国家予算は、234兆円となる。
 ところが、国会で審議されるのは、一般会計の約83兆円のみで、これまで、特別会計は手つかずの状態でした。各省庁の財布として暗躍してきた特別会計にいよいよメスを入ようと、特別会計の改革は緒に就いたばかり。道路特定財源の改革にみられるように、霞ヶ関や族議員の抵抗は、相変わらずで、ドラスティックな改革は進んでいない。
 この国家予算は、世界的にみるとどうなのかなぁと調べてみると驚くことがわかった。概数だが、先進国の名目GDPと国家予算の比率は、こんな具合となっている。

            名目GDP  政府支出額  名目GDPに対する政府支出額の割合
 アメリカ合衆国  1059兆円   194兆円     18.3%
 ドイツ        240兆円   30兆円     12.5%
 イギリス       164兆円   46兆円     28.0%
 フランス       163兆円   31兆円     19.0%
 日本         506兆円   234兆円     46.2%

 となっており、明らかに国の運営に対して、グローバルスタンダードから見ると、いびつな構造になっているのがわかる。ひたすら、公共事業に頼ってきた日本の経済成長の本質が垣間見られるだろう。ある意味で小沢民主党代表のいう地方ばらまき路線は、取り上げた税金を再配分するという意味では正解だが、日本の財政の構造的欠陥を改革する意欲は皆無ということを証明しており、まさに彼の頭の中の時計は止まっている。一時は景気が回復したように見えても、さらに、傷口を深くするだけで、禍根を残すことになる。本当に求められているのは、自立した地方企業の育成が急務の課題で、公共事業頼りからの脱皮である。そこにこそ予算を投入すべきだと私は思う。
 おわかりのように、アメリカのGDPの約半分と世界第2位のGDPを誇りながら、その46.2%が政府支出によるもので、政府がばらまく金を使うだけで、民間企業ががんばって、市場から生み出すという健全な成長にはなっていないということがわかる。
 かさむのは、膨大な公務員の人件費と運営費ばかりで、今度は、その借財が返すに返せない状況。この負の連鎖を断ち切る、真の構造改革が急務ということをもっと知るべきだし、マスコミをはじめ、最近の公共投資を増やすべきとする論調には、しっかり異を唱え、公共事業という麻薬から卒業し、福祉、医療、先端技術にスタンスを置いた財政支出を地方中心に行い、経済の構造転換を大胆にはかる必要があるだろう。 
借金大国日本の現実 1
 借金だらけの日本の財政状況だが、構造改革を進めながら、景気回復の軌道も守らないといけないという状況下で、日本の借財は、ピークは、超えたとはいえ、減少は、わずかで、まだまだたくさんの課題を抱えていることは間違いない。
 上記の財務省の発表では、平成19年6月末現在の国の借金額は、885兆円。一方、総務省が把握している地方債(企業債)の現在高は、次のとおりとなっている。 総務省地方財政の状況
 
 地方債現在高         139兆9292億円
 交付税特別会計借入金    33兆6612億円
 企業債現在高          27兆7509億円
 合計               201兆2913億円

 これに公営企業分60兆1629億円(総務省調査 17年度末時点)が加わり、日本の借金総額は、1000兆円を遙かに超えてしまう計算になる。
 さらに、特殊法人や公益法人の借金、一般会計と交付税特別会計との間で隠れた借金があるといわれており、さらに、借金総額はふくらむことが理解できる・
 もちろん、こんな借金はまともに返せませんから、さらに国債を発行せざるを得ない。元金据え置きで、利息を充当することにほとんどが当てられており、サラ金地獄そのもの。借り換え債を発行することで、さも順調に返還しているように見せかけているだけで、このような行き当たりばったりの応急処置がいつまで続けられるか疑問だ。
 そのためにもプライマリーバランスの実現は、早急な課題で、政治的な力による省庁再編と適正人員の再考が求められている訳で、民間にできることは、民間に移管すべき。ただ、公的責任を伴う、福祉と教育に、しっかりお金を再配分する仕組みと同分野への産業のシフトが必要ではないかと考える。 
借金大国日本の現実 2


上のグラフは、各国の借金をGDP比で示したもので、日本が170%と圧倒しています。経済状態が悪いと言われていたイタリアをいつの間にか急勾配で追い抜かしてしまいました。他の先進国が、ほぼ、横ばいの状態となっているなか、日本のこの急角度は、何を意味しているのだろうか。



次は、有価証券を除く個人金融資産の純増額と普通国債発行額の推移を表したもので、1999年を境に、旺盛な預貯金の伸びは鈍化し、国債の発行額が伸び続けているのがよくわかります。ご存じのように、日本の国公債は、海外投資家や日本の民間企業が買っているわけでは、ありません。郵便局が預かる貯金やかんぽなどの保険積み立て金、一般銀行も含めて間接的に、運用を目的として国債を消化してきたわけ。これまでは、この資金供給システムが機能してきたが、国民の資金余力が弱まれば、この仕組みも機能不全に陥ることが明らかで、この10年近くは、その不健全な状態が続いていたということになる。



グラフ3は、国公債の消化余力を分析するために、ほとんどの国公債の直接所有者である金融機関の金融資産において国公債がどの程度の割合まで高まっているのかを示したグラフ。政府系も民間もその割合を増やし続けてきたが、そろそろ、限界にきている。このままでは、八方ふさがりになることは目に見えており、政府系金融機関の改組、また、ゆうちょ銀行の独立、民間銀行の統合は、必要に迫られてのことで、決して、規制緩和や民間開放といった華々しい積極的施策ではないとうことだ。民間銀行やゆうちょ銀行は、今後、投資信託や保険業務などを拡大し、旺盛な資金をどう扱うか、民間企業が投資に慎重になっていることから考えると、天井寸前の国債を下支えせざるを獲ないのではないかと思う。国は破綻しないという信念のもとに。

詳しくは参考リンク:財政問題、本当の構図 
増え続ける国民負担 意味のない国際比較
 借金が野放図に増大するなか、日本の官僚は何を考えているのか。
財務省のホームページには、国民負担率の国際比較なるものが、掲載されている。
いわゆる数字のマジックで、財務省の官僚も、日本は世界的に見ると、小さな政府などとのたまうに至っては、開いた口がふさがらない。
 財務省官僚同士の掛け合い漫才を読むだけで胸が悪くなってしまう。まして、この独立行政法人経済産業研究所っていうのは、日本の財政に何か貢献していのだろうか。他稿に譲るが、こんなわけのわからない独立行政法人が山とある。大和総研など、民間のシンクタンクがたくさんあるのに、官僚のたまり場になぜ税金を投入するのか、財政難をいうなら自らを切るべきではないのか、天下り先づくりに狂奔する日本官僚の志の低さには、嘆息する以外ない。
 さて、下の図をごらんください。これは「日本の国民がいかに、税負担から免れているか、スウェーデンなんかに生まれたら、貯金もできませんよっ、日本に生まれて本当によかった」と思わせるために使われる棒グラフです。

[国民負担率=租税負担率+社会保障負担率]
[潜在的な国民負担率=国民負担率+財政赤字対国民所得比]


 果たして、財務省の見解が本当なんだろうか。潜在的な国民負担率には、財政赤字対国民所得比が付加されているが、負の遺産はそればかりではない。特殊法人などの行政機関が国民に追わせている借財や公共料金や教育費などを含めるとイギリス、ドイツ、フランス並みの負担率になっているのではないか、とりわけ医療負担は、ホテルコストの導入などで、増大しており、家計を圧迫している。また、教育費の高騰も目に余る。ほぼ全員が進学する高校は未だに義務教育になっておらず、塾を含めると負担は増大するばかりだ。社会保障や教育の負担分を上乗せしたら、医療や教育が無料の欧米諸国とどちらが、負担率が高いがわかるというもの。日本は世界第2位のGDPがあり、国民の福祉に還元すべきではないだろうか。
 負担増大の根っこにあるのは、無駄遣いを助長する特別会計や財政投融資、補助金制度という仕組みであることを理解しなければいけないし、その根を早急に絶つことである。
 ともかく、国際比較なるものは、意図的に数字が作られる可能性が大きい。医療費の国際比較でも、為替レートや物価の上昇率を考慮しないで、比較するケースがあり、謎解きをしてくれたホームページもあった。医師不足などに見られる日本医療の疲弊もよくわかる。官僚は、数字のマジックを駆使して、国民や政治家を騙すわけで、マスコミもまんまと引っかかってしまう。くれぐれもご用心。
ムダ追求の会計検査院を強化せよ
 安倍内閣崩壊のきっかけともなった遠藤農水大臣の共済組合による補助金不正受給問題。何年も前に会計検査院から指摘を受け、直近にも再指摘を受けていたにもかかわらず、処理できていなかったことに憤りを感じるとともに、会計検査院の権威のなさにあきれてしまう。
 財政状況は、決算、つまりお金をどう使ったか、それを精査することにより、かなりのムダが省かれるとともに、予算にも有効な使い道を提示できるにもかかわらず、日本においては、政治家が予算にばかり関心を示すばかり、決算がないがしろにされてきた。決算審議なるものは、形だけで、会計検査院の力も脆弱なことから、検査対象となっている団体からも侮られていたということが、遠藤大臣の事件からもわかる。
 会計検査院の調査員は、900人程度で、調査対象は7万近く。とうてい、毎年毎年調査できるわけもなく、追求も途絶えがち。一般の企業なら、監査が必ず行われることになっており、ムダがあれば、すぐつみ取って、経営改善や不正摘発が可能だが、なぜか、国の機関については、そういう仕組みになっていない。社会保険庁の不祥事があれほど明らかになっているのに、監査を義務づける方向に動かないのが不思議でしょうがない。
 会計に対するに認識を変えない限り、財務省主導の予算削減措置、福祉切り捨てがまかり通る状況から脱することはできないでしょう。そのためにも、まず、会計検査院に強制力を持たせることが大事でしょう。会計検査院がいくら行政のムダを指摘しても、強制力がないため、改善策を講じたり、事業を中止するということにはならないケースが多い。
 対象となる事業も膨大で、100万を超える補助金事業を900人で見るというのは無理がある。大幅な人員の増強と、職務のあり方を考えると、全くほかの行政機構とは独立した形で、政治や官僚の影響を受けない機関として存在させる必要があるのではないかと思う。形としては、特別職公務員として、予算や職員採用の面からも、一般公務員とは一線を画す必要があるでしょう。
 とにもかくにも、会計検査院から指摘された項目がどのように処理されたか、どうかを確認する作業が求められており、調査結果を公表すべきではないだろうか。

 ■不正受給問題
 山形県米沢市の置賜農業共済組合が、農作物の霜などの被害を補償する農業共済をめぐり、加入者を水増しするなどの手口で共済掛け金115万円を国から不正に受給していた問題。会計検査院が平成16年6月の実地検査で把握し、山形県に指摘。会計検査院は今年5月にも県に組合側の対応状況を問い合わせている。組合長理事を務めている遠藤武彦農相が辞任、安倍内閣にとって、手痛い打撃となった。 
バラマキ政治の諸悪の根源「特別会計」「財政投融資」「補助金」 そしてそれを貪る特殊法人
 大阪市の財政問題でも、ムダの徹底追求を行ってきましたが、国においては、唯々諾々と中央官僚の思うに任せて作り上げてきたシステムは、それに倣った地方行政からほころび始め、夕張を始め、破綻、あるいは破綻寸前の死屍累々が築き上げられつつある。国が借金漬けで、30年ローンや40年ローンの借り換え借り換えで何とか息をつないでいるうちはいいが、ローン地獄は、いずれは最後の日を迎えるのであって、アルゼンチンや韓国の例を見るまでもない。構造改革を進めたとはいえ、地方へのお金の締め付けを強化したにすぎず、地方切り捨てで先延ばしをしただけ。ローン地獄の根源になった野放図な借金システムを温存したままで、改革を進めている気分になっていることに、私は危惧している。
 長年そういうシステムでやってきたから大丈夫という方もいらっしゃるが、それは明らかに違う。そんなシステムが100年も200年も続くはずはなく、ちょうど今、終末の時を迎えつつあることを知るべきだ。
 本来、国家の運営は、税金を使うのが当然で、選挙に負けるからと借金で補ってきた。いずれは、国鉄や道路、果てはグリーンピアに象徴される開発事業が稼いでくれるという幻想のもとに、憲法ではやってはいけないと規定されている投資事業に手を出してしまったことによるつけが回ってきているということだ。
 これは、日本の選挙制度、民間企業と政治家、官僚と民間企業という政官民のなれ合いで、自分たちの懐に入るお金の水脈をかぎつけ、将来国民負担になることを知りながら続けてきた詐欺的行為ともいえる。これは、田中角栄の日本列島改造論あたりから始まったことで、1970年代から、税金ではない、国債や郵便貯金、年金積立金、財政投融資などを巧みに使おうとした。いわば、国民の虎の子を知らぬうちに投資名目で、この30数年間浪費続けてきたということだ。
 つまり、日本は、景気対策のために政府が金をばらまき公共事業を増やすことで、景気の回復を図るという麻薬づけ状態にしてしまった。あげくの果てに、麻薬がもうこれ以上打てなくなって、バブル崩壊、その後の民業の再編が進むが、韓国ほどのドラスティックな展開にならず、銀行、製薬、建設、電機と国際競争から取り残される企業の山ができてしまったというのが実情ではないだろうか。200兆円を超える郵便貯金、140兆円の年金積立金は、のどから手が出るほどほしい代物で、政治家、官僚、そして、民間企業がむさぼり食ったということではないだろうか。
 補助金不正受給の問題と検証は、まだまだこれから。監督官庁である大臣に収まりながら補助金を受け取る団体の理事長や理事に収まっているケースもあり、徹底的に排除すべきだし、その補助金の有用性についても、毎年きっちと第三者が検証する仕組みをつくる必要がある。
 公共事業にかかわる、特殊法人は、現在65団体程度、独立行政法人に衣替えしたものや、民間の皮をかぶって特命随意契約を受け続ける団体など、かなり巧妙になってきている。果たして特殊法人は今後も必要なのだろうか、櫻井よしこ氏の無用の長物という指摘は的を獲ている。特殊法人監視機構の調査によると、特殊法人総覧平成14年度版(総務庁編)に掲載された平成12年度の貸借対照表(平成13年3月31日現在)をもとに65の全特殊法人負債総額を計算したところ、合計360兆3521億円にものぼることが分かった。これは国民1人あたりに換算すると約283万円、15歳から64歳の就業可能人口に換算すると実に1人あたり約417万円の借金を背負っている計算になる。 これは、国の借金には組み入れられていない数字で、国の借金とあわせると1200兆円を超えてしまう驚くべき数字。さらに、そのファミリー企業は2000社から3000社、公益法人まで含めると2万社を優に超え、その恩恵はすべて、族議員や官僚OBに行き着くという仕組みが巧妙にくまれている。いわゆる渡りといわれるもので、数度にわたって退職金を受け取る仕組みで、最近は、特殊法人を渡り歩くと監視の目もあることから、ファミリー企業を渡り歩くことで実態がわからなくするという手法もある。どの道、仕事などないのだから、週に何回か出勤して偉そうにするだけで、結構なお給金と退職金が手に入るということだ。
 特殊法人が実業をしているわけではなく、依然として規制規制のオンパレードで民間企業をいじめ抜きながら、実態のないトンネル会社のごとき状況で、民間に再委託することで、中抜きをして仕事もせずのうのうとしている輩を抱えているわけだ。
 郵便貯金、簡易保険、国民年金の積立金、財政投融資等々、国民の虎の子は、これら特殊法人の実態のない虚業に費やされ、役人の懐に入り、それが政治献金となって政治家の懐を潤すという仕組み。国民は、ホールができたとか橋が架かったとか、道路が開通した、鉄道がきたと喜んでいるが、最終的に付けを払わされるのは、孫子の代の自分の子孫であることに早く気づくべきだろう。
 郵政改革は、だからこそ、必要だったわけで、今後の政府の舵取りをよく見定めなければいけないし、田舎に郵便局がなくなる、サービスが低下するなどといった脅迫的言辞に惑わされ、手綱をゆるめると、便利さほどの高い買い物はないと後で、後悔することになるだろう。

特殊法人監視機構が調査した平成13年度の負債総額の資料へリンク
特別会計の闇、本当に改革は進むのか
 平成19年度現在、国には29の特別会計がある。事業特別会計、資金特別会計、区分経理特別会計の3種のみが認められている。
 事業特別会計とは、特定の事業をおこなう場合に設置される。平成19年度には23種類の事業特別会計がある。この23種類は、便宜上、企業・保険事業・公共事業・行政的事業・融資事業の5つの区分に分けることができる。

【企業・保険事業】
国有林野事業特別会計 

地震再保険特別会計 
船員保険特別会計 
年金特別会計 
労働保険特別会計 
農業共済再保険特別会計 
森林保険特別会計 
漁船再保険及漁業共済保険特別会計 
貿易再保険特別会計 

【公共事業】 
国営土地改良事業特別会計 
道路整備特別会計 
治水特別会計 
港湾整備特別会計 
空港整備特別会計 

【行政的事業】 
登記特別会計 
特定国有財産整備特別会計 
国立高度専門医療センター特別会計 
食料安定供給特別会計 
特許特別会計 
自動車検査登録特別会計 
自動車損害賠償保障事業特別会計 

【融資事業】 
産業投資特別会計 
都市開発資金融通特別会計 

資金特別会計
資金特別会計とは、特定の資金を保有してその運用を行う場合に設置される。資金特別会計は2種類ある。

財政融資資金特別会計 
外国為替資金特別会計 

区分経理特別会計
区分経理特別会計(または単純特別会計)とは、特定の歳入をもって特定の歳出に充て一般の歳入歳出と区別して経理する必要がある場合に設置される。区分経理特別会計には3種類ある。

交付税及び譲与税配付金特別会計 
国債整理基金特別会計 
エネルギー対策特別会計 

 一般会計80兆円規模にもかかわらず、特別会計は260兆円。一般会計は国会の審議が活発に行われるものの、特別会計は、ほとんど質疑が行われない状態が長く続いてきたが、マスコミでもようやく報道されるようになり、せっぱ詰まった財務省としても改革せざるを獲ない状況となった。しかしながら、大胆な改革とは、なっておらず、改革の成果は微々たるもの。
 平成19年度の特別会計改革も大きく削減されたように見えるが、実態は、7000億円程度のムダの解消と、三位一体改革による地方交付税の減額4.5兆円の計5.2兆円とわずかな改善にとどまっている。(税金知郎の日本解体新書
 特別会計の改革を行うには、やはり一度ゼロベースで組み直す必要があり、基本的に一般会計として、国会で審議する体制を作らなければ、社会保障制度や教育制度の改革は到底無理ではないだろうか。たとえば、揮発油税の税収の4分の3は、一般会計経由で道路特別会計に、4分の1は、道路特別会計に直入、石油ガス税の税収の2分の1は、一般会計経由で道路特別会計に、2分の1は交付税特別会計経由で地方に、自動車重量税は、税収の5分の3は、一般会計経由で道路特別会計に、4分の1は交付税特別会計経由で地方に行くなど、非常に複雑な制度で、一般会計80兆円のうち約50兆円ほどが特別会計に組み込まれてしまうという実態に唖然とする。
 教育や社会保障など、今後充実が必要な分野には、特別会計の恩恵はなく、頭を押さえられ、受益者負担という、体のいい理由で、税金のほかに負担を強いられる理不尽さにもうそろそろ日本国民は気づくべきで、道路や港湾、空港などの無用の長物にかけるお金はないと断固拒否すべきである。
 映画「シッコ」では、フランス、カナダ、ドイツ、キューバの医療が無料であることを紹介していた。決して、先にも述べたように、日本よりGDPが大きい訳でもなく、国家予算が多い訳でもない。それにも関わらず社会保障制度が充実しているのはなぜか、しかも、あの長年の経済制裁を受けているキューバでさえ、医学部の教育費は完全無料で、外国人の留学生まで受け入れている。医師不足という言葉はなく、日本が、一人の医師に対して500人もの患者を抱えているのに対して、キューバは、163人。教育現場は、クラス20人以下で、先生はサブティーチャーがついて、できない子を教える二人体制と本当にうらやましい限りだ。
 世界第二位のGDPを誇る日本がなぜ、発展途上国の国をうらやまなければならないのか、それは偏に官僚の縦割り行政と天下り、政治家の利権による税金の無駄遣い以外にない。予算のプライオリティを教育と社会保障に回し、決算をきちっとやる仕組みをとらない限り、日本の未来は絶望的だと申し上げたい。
参考:キューバにおける医療の現状
特定財源は自動的に特別会計に投入される
   特別会計名    税金の種類       使途     投入方法
 交付税  地方道路税 
 石油ガス税 
 自動車重量税 
 航空燃料税 
 特別とん税
 地方譲与税剰余金の財源 ・地方道路税と特別とん税は税収すべてが交
付税特別会計経由で地方に。石油ガス税は2
分の1、自動車重量税は、5分の3、航空燃料
税は13分の2が地方に回る。
 国債整理  たばこ特別税
日本国有鉄道清算事業団
(旧国鉄)及び国有林野事業
特別会計の負債を、一般会
計に承継させることに伴い生
じる負担を補うために創設さ
れた。
・税収のすべてが国債整理に投入される。
 電源開発  電源開発促進税  電源立地・多様化対策 ・税収のすべてが電源開発促進対策特別会
計に直入。
 エネルギー需給
 構造高度化対策
 石油税
 原油等関税
 石油およびエネルギー需給
 構造高度化の対策
・税収すべてが一般会計経由で石炭並びに
石油およびエネルギー需給高度化特別会計
に。
 道路  揮発油税
 石油ガス税
 道路整備 ・揮発油税の税収の4分の3は、一般会計経
由で道路特別会計に、4分の1は道路特別会
計に直入。
・石油ガス税の税収の2分の1は、一般会計
経由で道路特別会計に、4分の1は交付税特
別会計経由で地方に
 空港  航空機燃料税  空港維持・整備 ・税収の13分の11は、一般会計経由で空港
整備特別会計に、13分の2は、交付税特別会
計経由で地方に

 上図のように1990年から異常なほど、増加し続けてきた特別会計。一般会計がほとんど変わらないなか。国の予算構造
は決定的におかしなことになってしまっていることがよくわかる。やっと、特別会計にメスが入ることになったものの、さらにド
ラスティックな改革をしないと、国民生活の今後が危ぶまれる。官僚は、特定の目的化した特別会計をこの十数年間のうち
に有効活用し、様々な事業、そして、それに伴う天下り法人やファミリー企業をつくり続けてきたということ。その実態は、社
会保険庁のグリーンピアや国家公務員の宿舎問題のレベルを超えたものだということが、この表を見ておわかりでしょう。さ
らに、財政の黒幕といわれる財政投融資は400兆円を超えており、想像を絶する無駄遣いがうごめいているということだろ
う。
参考HP:特別会計はマネーロンダリング装置か
参考資料: 特別会計のはなし
       特別会計の整理合理化
       特別会計これから
       特別会計剰余金の一般会計への繰入れに関する考察
       財政規律の確保と透明性の強化に向けた特別会計改革
               利権の巣窟→特別会計の闇
               国家予算 特別会計 ブログ
道路特定財源の見直し急務 いつまでつづける暫定税率
 一般財源化が注目された道路特別会計。揮発油税2兆9138億円 、石油ガス税150億円、自動車重量税5851億円 、国分小計 3兆5139億円 、地方道路譲与税3072億円、石油ガス譲与税147億円、自動車重量譲与税3767億円、軽油引取税1兆0556億円、自動車取得税4655億円、地方分小計 2兆2197億円 の計 5兆7336億円(2004年度)、自動車税は1兆7713億円 軽自動車税は1519億円である(2005年度地方財政計画ベース)。車を使う人は、かなり国に貢献しているわけだ。
 この道路特定財源は、スパッと道路特別会計に直入される訳ではなく、わざわざ複雑なルートに分かれて、例えば、交付税譲与税配付金特別会計や一般会計などのフィルターを通って、結局、ひとまとめにするという仕組みを取っている。以前は、車を使うから道路のためにということであったが、最近では地下鉄・モノレール・路面電車のインフラ整備や連続立体交差事業(開かずの踏切の解消)、幹線道路沿いの光ファイバー網整備、まちづくり総合支援事業、DPF(ディーゼル微粒子除去装置)等の購入助成、ETC車載器リース制度などにも使用されているということだ(ウィキペディアより)。
 石油ガス税を除く、ほぼすべての税目で、およそ2倍の暫定税率が設定されており、ほぼ道路を作り終えた現在において、税率をもとに戻すべきだという議論も起こっている。ただ、下記に示した統計によると、車の所有者に対する課税措置は、国際的には、低い部類で、今後の二酸化炭素縮減、環境保全を考えた場合、マイカーの利用を抑制することも必要で、その辺のバランス感覚と、環境問題への予算措置に回すことも考えるべきだろう。それにしても、アメリカは安すぎる。環境への配慮がほとんどない国だということがよくわかる。
 道路特別会計だけが道路予算ではありません。地方事業分もあわせると道路予算全体は、年間10兆円を超えると言われています。民営化を成し遂げた道路公団も、ファミリー企業200を超える巨大組織だった訳で、民営化により、この先どうなるのか注目されるところです。
 しかしながら、こんな狭い日本に、年間これほどの道路事業費が必要なんでしょうか。日本の国土面積あたりの道路延長は、アメリカの17倍、ドイツの1.7倍だそうです。山だらけの日本とドイツを比べれば、さらに日本の道路がいかに多いかおわかりになるでしょう。
 道路族は、いまだに道路づくりにご執心のようで、一般財源化については、異論続出、危ないところでしたが、税収の全額を道路整備に充てる現行の仕組みを2008年度に見直すことで合意、道路整備費を上回る税収分を一般財源化する方針を明記することで決着がついた。2008年度の高速道路利用料金引き下げの原資への充当も検討項目に盛り込まれ、「必要な道路はつくる」ことが確認され、一般財源化反対派も矛を収め2006年12月8日閣議決定した。
 高速道路の建設単価は、1キロあたり、首都高速で1000億円、東京湾岸横断道路が950億円、山間部の道路でも100〜200億かかり、財政支出のプライオリティからいって、今後の道路建設には、大いに疑問が残ります。
道路整備特別会計について



国債及び借入金並びに政府保証債務現在高

平成19年8月24日
財     務     省

国債及び借入金並びに政府保証債務現在高
(平成19年6月末現在)


1.国債及び借入金現在高

(単位:億円)

区     分

金  額

前  期  末              (前年度末)              に対する増減(△)

内    国    債

6,717,975

△    23,246

 

 

普 通 国 債

5,258,975

△    58,040

 

長期国債(10年以上)

3,468,809

21,458

中期国債(2年から5年)

1,473,039

17,880

短期国債(1年以下)

317,127

△    97,378

財政融資資金特別会計国債

1,423,532

34,471

 

長期国債(10年以上)

867,293

32,462

中期国債(2年から5年)

556,239

2,009

交 付 国 債

5,461

△       222

出 資 国 債 等

24,908

1,345

日本国有鉄道清算事業団債券等承継国債

5,099

  △       800

借    入    金

570,715

△       22,109

 

長期(1年超)

221,040

     167,805

短期(1年以下)

349,675

  △     189,914

政 府 短 期 証 券

1,076,524

66,782

合     計

8,365,213

21,427


2.政府保証債務現在高

(単位:億円)

区     分

金  額

 前 期 末                    (前年度末)             に対する増減(△)

政府保証債務

489,711

△         7,572


(注)1


.単位未満四捨五入のため合計において合致しない場合がある。

.上記の国債及び借入金には、国が保有する国債及び国内部での借入金を含んでいる。

.次回の公表(平成19年9月末現在)は、平成19年11月22日に行う予定である。
  



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市政改革に挑む!市会議員 辻よしたか