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病院の経営形態のあり方検討へ
平成15年度決算特別委員会(公営・準公営)平成16年9・10月
大阪市会決算特別委員会記録(第4回) 平成16年10月7日


◆辻義隆委員  続きまして、市民病院事業につきまして、幾つかの観点からお伺いしたいと思います。
 累積欠損金と不良債務の推移の資料をいただきました。10年前の平成6年度と比較いたしまして、不良債務と累積欠損金の額はどのようになっているか教えてください。
◎吉川健康福祉局総合医療センター管理部経営企画課長 お答えいたします。
 まず、累積欠損金につきましては、平成6年度末で約 234億円であったのが、平成15年度末には約 351億円となっており、約 117億円の増加となっております。
 また、不良債務の額につきましては、平成6年度末で約 102億円であったのが、平成15年度末には約 127億円となっており、約25億円の増加となっております。
◆辻義隆委員 今聞きました 127億円、この不良債務がふえとるということで、健全化に取り組んでもなかなか減らんということが問題だと僕は思ってます。
 先日の委員会で、平成15年度における第2次経営健全化計画の内容について質疑が行われました。経営改善というのは要するに「入るをはかりて出るを制す」ということであり、このことが健全な経営につながるということになると思うんですけども、この計画において何に取り組んでいくのか、具体的にお聞きしたいと思います。
◎矢田健康福祉局総合医療センター管理部経営健全化担当課長 お答えいたします。
 具体的な取り組みの内容についてでございますが、まず、収益の向上といたしまして、目標となる患者数や診療単価を設定し、地域医療連携の推進や病床の弾力的運用、専門外来の充実、平均在院日数の短縮や手術室の効率的運用を図ることといたしまして、手術件数を増加させるなどに取り組むこととしております。
 次に、費用の適正化でございますが、まず、現在、各病院で行っております契約などの調達業務につきまして、総合医療センターにおいて一元的に契約することなどに取り組み、事務部門の業務の効率化を図ってまいりたいと思います。
 また、医薬分業の推進につきましても、十三市民病院におきましては、移転建て替えを契機に実施いたしましたが、残る総合医療センターを含めた3病院におきましても、できるだけ早期に実施することとしています。さらには、検体検査の集約化を図るなど、臨床検査業務をより効率的な運営に努めるなど、収支改善に向けた取り組みを進めていくこととしています。
 第2次経営健全化計画は、現状のまま推移すれば、その最終年度であります平成19年度には約21億円の赤字が想定されたことから、計画期間中におきまして収益の向上で約12億円、費用の適正化で約10億円を改善することで収支均衡を図り、不良債務を縮減してまいりたいと考えております。
◆辻義隆委員 収支均衡を図り、不良債務の縮減に向けて幾つか例を挙げて御答弁をいただいたわけですけども、計画では収益の向上ということで、12億円の増収、これを見込んでおられるということです。
 収益をふやすには、医療内容の充実、これはもちろんのことですが、やはり多くの患者さんが利用しやすい病院であること、これが重要な要素だと考えます。患者さんに対するサービスの充実が最も大切であると思います。
 患者さんへのサービスの一つとして、最近、患者さんがいろんな医療機関がありますけども、どこに入ったらいいんやろうという情報集めに必死になってる。それに対応して、出版社もたくさん本を出してます。ここで、やはり医療機関を選択するための情報をしっかり提供していくということが、やっぱり大事やというふうに思います。
 ことし、総合医療センターでは、財団法人日本医療機能評価機構、これによる病院機能評価を受けられたと聞いております。病院機能評価は、2年前の決算委員会で、我が党が市民病院もぜひとも受けるべきであると申し上げたものでございます。これは質の高い医療を提供している医療機関に与えられるものでありまして、認定病院となりましたら、評価機構のホームページに掲載され、患者さんにとっても病院を選択する一つの目安になる重要な情報提供ではないかと思います。
 では、その審査結果の内容についてお聞かせください。
◎巽健康福祉局総合医療センター医務監 お答えいたします。
 総合医療センターにおきましては、開院から10年を経過したのを機に、第三者機関である財団法人日本医療機能評価機構による病院機能評価を受けることも取り組むべき項目の一つであり、本年2月に訪問審査を受け、6月に認定されたところであります。
 その審査結果でございますが、7つの領域にわたり約 600の項目について審査され、全項目について認定基準をクリアしたところであります。
 医療の質の確保、快適な療養環境、医療安全の確保、災害時の対応など、多くの項目において標準またはそれ以上と評価されております。ただ、医療サービスを向上するための職種間の連携など、より高いレベルへの機能向上を求められた項目も一部にはございます。
 総合医療センターにおきましては、より一層、市民に信頼される公的病院を目指し、医療の質やサービス内容の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 また、この結果につきましては、財団法人日本医療機能評価機構のホームページに近々掲載される予定になっております。よろしくお願いいたします。
◆辻義隆委員 機能評価機構の評価は真摯に受けとめて、改善すべき点は改善をしていただいて、市民のニーズに合った病院づくりをしていただきたいなというふうに思います。
 本市の厳しい財政状況の中で、市民病院への一般会計繰入金 132億円ということでございまして、市民病院の収入全体の今3割近くを占めているというふうな状態でございます。
 計画期間中の収支計画を見ますと、人件費で約7億円削減しようというふうな計画でございますけれども、一方で、この収支計画表を見ますと、経費の部分で今度7億円増加してるわけです。せっかく人件費で7億円削減したけれども、経費でまたふえてると。なぜそのようなことになるのか、ちょっと事情を教えていただきたいというふうに思います。
◎矢田健康福祉局総合医療センター管理部経営健全化担当課長 お答えいたします。
 第2次経営健全化計画の収支計画において、人件費につきましては、職員の適正配置を図ることなどにより7億円の縮減を見込んでおりました。一方、経費につきましては、業務の委託化に伴う増の約4億円や、新たに患者サービスや医療安全管理の向上を図るための費用などの増で、合わせまして計約7億円の増加を見込んでおりました。
◆辻義隆委員 せっかく頑張っていただいのにとんとんという形の結果を見越しておられるということなんですけども、ちょっと人件費の部分を詳細にお伺いしたいというふうに思うんですが、それでは、職員数についてお聞きしたいというふうに思います。
 病院の規模によって、当然、職員数も違ってくることから、他病院との比較を行うための経営指標の一つといたしまして、 100床当たりの職員数で比較する方法があるということでございます。
 それでは、事務職員、それから看護職員、医療技術職員、このそれぞれについて、本市の総合医療センターと、大阪府立急性期・総合医療センターがございますが、これと、それに神戸市立中央市民病院も比較していただきまして、 100床当たりの職員数について具体的な数字をお答えいただきたいというふうに思います。
◎米谷健康福祉局総合医療センター管理部病院職員人事担当課長 お答えいたします。
 各病院が有する医療機能の違いもありまして、単純には比較できないとは存じますが、平成14年度末の職員数で申し上げます。
 まず、事務職員でございますが、大阪府立急性期・総合医療センターでは 100床当たり 7.3人、神戸市立中央市民病院では 6.2人となっており、これに対しまして総合医療センターにおきましては 7.3人となっております。
 次に、看護師、准看護師と助産師を合わせました看護職員につきましては、大阪府立では 100床当たり68.4人、神戸市立では72.7人となっておりまして、これに対して総合医療センターでは77.1人となっております。
 また、検査技師、放射線技師、薬剤師などの医療技術員につきましては、大阪府立では 100床当たり13.1人、神戸市立では15.7人となっております。これに対して総合医療センターは16.7人となっております。
◆辻義隆委員 今お聞きいたしました数字、病院の規模と機能が類似しているということで、よく比較される総合医療センターと神戸市立中央市民病院というのをちょっと比較しますと、医療技術員においては、総合医療センターの方が 1.0人多い状況にあると。これ、 1,000床に換算しますと、10人多いということになります。
 医療技術員のうちには、実は給食業務に従事している職員というのが含まれているということなんですけども、4つの市民病院で給食業務に従事している職員というのは何人おられるのか、また、このような業務を民間に委託している病院も最近ふえてきているというふうに聞いてるんですけども、現在どのようにお考えなのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
◎米谷健康福祉局総合医療センター管理部病院職員人事担当課長 お答えします。
 現在、給食業務に従事している職員数は、4市民病院合計で、栄養士19人、調理員70人でございます。
 病院食は治療効果にも影響を及ぼすものでございますので、私どもといたしましては、市民病院のサービスの提供のあり方を広く検討する中で、給食業務のあり方などについても、今後検討してまいりたいと考えております。
◆辻義隆委員 時代の流れというものもございますし、民間にできることは民間に委託を進めていっていただきたいというふうに思います。
 それでは、職員の適正配置についてお伺いしたいと思います。まず、第1次計画では、職員の適正配置として何人を削減する計画で、実際には何人削減できたのか。また、達成率はどれだけか。
 次に、第2次計画、現行のですね、これはトータル何人を削減する計画で、この初年度、15年度は何人削減できたのか、実績をお答えいただきたいというふうに思います。
◎矢田健康福祉局総合医療センター管理部経営健全化担当課長 お答えいたします。
 第1次計画における職員の適正配置として 230人の見直しを計画しておりましたが、5カ年間で73人の減という結果であり、約32%の達成率でありました。また、第2次計画における職員の適正配置としては、約 150人の見直しを見込んでおり、15年度につきましては12人の減でありました。
◆辻義隆委員 第1次は 230人、大きな目標を掲げておられますけども、結局、73人ということで、わずか3割程度の達成率でしたよね。それを受けて、いよいよまた第2次で頑張ろうということで、 150人削減目標を掲げてて、この初年度がわずかまだ12人という実態でございます。
 これからまたやられるんだと思うねんけども、これ、全体計画 150人からしたら1割にもいってないわけで、4年間でどうやってやりはんのかなと。毎年30人から40人、これ見直さなあかんということになりますけども、本当に実現できるか心もとない初年度の実績やなというふうに思います。
 僕、思うんですけども、具体的に、この第2次経営健全化計画の中に、例えば職種ごととか、年度ごととか、数値目標はあるんかなと。 150人掲げて、初年度で12人というのは、どういうことなんかなというふうに思います。目標がないから、でけへんの違いますか、そう違います。もう、本当に非常に甘い計画、全然、第1次計画を身にしてないというか、失敗を振り返ってないと、進捗管理もできてない。本当に絵にかいたもちそのものになってしもうてるん違うかなというふうに思います。1次計画の轍を踏んではならんと思うし、これ計画倒れになったらあかんなと、本当に心配をしてます。
 何でこういう計画がつくられていくのか、この原因というのは、要するに、この計画を病院の内部でつくってるから違いますか。ここに大きな問題があるのではないかと僕は思います。
 さて、本日は關市長に御足労いただいております。ありがとうございます。これまでの質疑をお聞きいただきましたように、市立病院を取り巻く環境は非常に厳しい。赤字続きであり、不良債務の問題もある。補助金の問題、これも大きな問題です。病院経営の根幹にいよいよメスを入れていただきたい、そういう思いでございます。
 例えばの話ですけれども、横浜市、ここでは平成14年8月に「横浜市立病院あり方検討委員会」というのを設置されました。病院改革に着手をしたわけです。市立病院では画期的なことやと思いますけれども、地方公営企業法の全部適用、いわゆる全適というのを17年4月から実施する。そして病院事業の最高経営責任者をことしの2月に設置をしております。全適をすればどんな効果があるのか、組織や職員の人事、勤務条件など経営にかかわる権限と責任を明確にできるわけです。病院事業にふさわしい人事管理もできるし、給与システムだって検討できるわけですよ。これによりまして、経営改善、職員の意識改革が進んでいく。市立病院の抜本的な経営改革が期待できるということで、横浜は今、進んでいるというふうにお伺いしています。
 このように、今、国や他都市では、全適、独立行政法人、指定管理者制度、いろんな運営形態を導入しようという動きが出てきている。平成15年度から第2次経営健全化計画に沿って、今、経営改善を進めていこうという意欲、だけども、どうもその第1次が失敗に終わった経験が生かされていない。甘い。そんな甘い進捗状況では、どうしようもないんじゃないか、僕、納得できません。市民病院の今後を考えるならば、市長、第三者である外部の経営専門家をぜひとも中心にした委員会をつくっていただきたい。そのような組織をつくっていただきたい。経営改善策や病院経営のあり方、運営形態などについてじっくりと検討していただいて、意見を聞く必要があると思いますが、市長の所見をお伺いしたいと思います。
◎關市長 市民病院事業会計につきましての御質疑でありますが、ただいまるる御指摘ございましたし、答弁もいたしましたが、いろんな経営健全化計画と称するものを行ってきたわけでありますが、累積欠損金が 351億円という極めて高額な累積欠損金を抱えている状況でありまして、また、非常に厳しい大阪市の財政から、その収入の30%に当たる一般会計の繰り入れを行った上でのことであるわけでありまして、私自身も改めて認識を新たにしまして、この問題をしっかりと検討すべきと考えております。
 いろんないわゆる小児救急とか感染症医療等の不採算医療も行っているわけでありますが、やはり委員御指摘のように、健全な経営があって、その上でしっかりとした市民の信頼にこたえる良質の医療を提供するということが病院事業の基本でありますので、この目的に向かいまして、私も先頭に立って取り組んでまいりたいと思います。
 また、外部の経営の専門家の意見も聞くべしという御意見でありますが、私も同感でありまして、外部の経営専門家による委員会、あるいは何らかの形で、その方たちの御意見を取り入れられるように鋭意検討し、実行してまいりたいと思っております。
◆辻義隆委員 市長、本日は御多忙の中、ありがとうございました。
 今、市長からも、小児救急のお話がございました。これは、もう本当に不採算部門ということでございますけれども、本当に悩んでいるお母さん方たくさんおられて、何とかしてほしいという声を受けて、我が党といたしましても、南部地域、手薄になっているということで指摘をさせていただいて、要望を重ねてまいりました。
 本年の3月の予算市会でも、隣の八尾委員から、小児救急の課題を早急に解決してほしいという旨の質疑がございました。今回、私の地元である東住吉区の中野休日急病診療所、あの中野の交差点のところにあるんですけども、平日の夜間に小児救急を行う準備を進めておられるということを聞いて、非常に喜んでおります。また市立大学医学部附属病院が後送病院として協力していただく体制もできるということでございまして、この点について、早急に実施をしていただけるようお願いしたいんですが、いかがでございましょうか。
◎藤田健康福祉局健康推進部健康政策課長 お答えいたします。
 委員御指摘のように、大阪市南部基本保健医療圏におきましては、これまでから小児救急を実施する医療機関が少ない状況にございます。そのような状況から、本市といたしましても、当分の間、東住吉区の中野休日急病診療所におきまして、平日の午後8時半から午後11時半の間、小児救急診療を実施すべく、現在、準備を進めているところでございます。
 また、小児救急医療体制を維持するためには、入院治療が必要な患者を受けてもらう、いわゆる後送病院の確保が必要でございます。西区の中央急病診療所では、年間を通じまして、深夜から翌朝に至るまで小児の初期救急医療を実施しておりますが、その後送病院として本年6月から、市立大学医学部附属病院も参画いただいております。
 なお、他の医療機関につきましても、今後さらに協力を求めるなど、後送病院の確保に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
◆辻義隆委員 ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 市民病院の使命は、私は大きいと思いますし、こういった不採算部門と言われる救急医療、それからまた感染症の問題、アレルギーの問題、いっぱい取り組むことがあります。ぜひとも、その辺のところで力を発揮していただきたいなというふうに思います

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